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アスペルガー症候群について

皆さんは、自閉症スペクトラムという言葉をご存じでしょうか。

よく、人の話を上手に理解できないとか、持続的な集中が足りないといった方がいますよね。僕も、その傾向が強く、最近は病院での診断を予定しています。

大人になってから発達障害について悩みを抱えた方が、心療内科や精神科で診断されるということも珍しくなく、身近な症状です。「症状」というと病気的な意味合いが強く、語弊がありますので、ここでは、性格や特性といった言葉を使います。

現在、自閉症スペクトラムの研究は進んでいますが、まだ明確な定義づけはなされていないようです。医師の診断が難しいといわれるほどです。今回は、その1つアスペルガー症候群についてお伝えします。僕の知る限りでは、言葉の認知度はある程度浸透していると感じますが、特性の理解までは、まだまだだと思っています。そもそも特性が明確ではない点や理解が困難な点、さらに、明確な基準がないため理解が進んでいないと考えています。

当事者の方も健常者と触れ合うなかで、たくさんの悩みを抱えていると思います。だからこそ、自閉症スペクトラムの理解はとても大事であり、少しでも自閉症スペクトラムについての理解を深めれたらと思い、記事を書くことを決意しました。

脳の偏りによる特性

アスペルガー症候群ないし、自閉症スペクトラムは、脳機能の偏りが著しく性格に影響を及ぼしているといわれております。相手の言っていることがわからない、冗談がわからない、相手を怒らせてしまうなどいったことがあります。本人に悪気があってそうしているわけではありませんが周囲からの理解が得づらく、なじめずにいる方も多いと思います。

この特性は先天的なもので、子どもの頃からの訓練しだいでは、大人になるまでに、社会生活に差し支えないほどのスキルが身に着けられるといわれています。ですので、早期に気づけられれば、改善策はたくさんあると思います。

ただ、大人になってから自分の特性と向き合うとなると、特性ととの上手な付き合い方が難しいのではないかと思います。仕事中、なんども同じことを注意されたり、簡単な仕事なのに、なかなか覚えることができなかったりすることもあるはずです。僕自身、そのような経験をしているため、最近では、健常者とは異なる特性をもっているのではないかと、自分の理解を優先するようになりました。

一点集中で物事を捉える

アスペルガー症候群の方は、特性上、物事を捉えるときに、一点のみを集中して理解する傾向があるようです。

そのため会話の最中に、話が脱線したり、目的の話以外の会話が進むと、理解が困難になります。途中からいきなり一点して理解に徹するため、途中からほかの話題が入ると、コミュニケーションで相手とのやり取りがうまくいかないこもしばしば。ほかの話題が入ると、会話理解の妨げになってしまうのです。

理解してほしいのはこの特性が決して、悪いものではないこと。一点して理解しようするぶん、詳細に解釈しているといっても過言ではありません。ただ、(詳細な)説明をしたとしても、周りに伝えることが難しく、本人も上手にまとめられていないこともあります。

暗黙知がわからない

アスペルガー症候群の特性には、健常者と比較して、会話中の背景をイメージするのが難しいケースもあります。たとえば、おしゃれ好きな人が、たくさんの衣類やコスメ商品をもっている可能性を踏まえることなく、「おしゃれ好き」は「おしゃれ好き」とそのまま解釈するのです。先ほどの、一点して理解に徹することから、健常者よりも会話にでてくる背景(言わなくても伝わるだろう内容)の理解していない可能性は十分あり得るのです。

極端な話、「ネット環境がある」話題に、PCなどのネットワークを使った関連機器を使用しているといったことは、特性上あまり、考えないのです。(人にもよりますが、多くは背景の理解が乏しいといわれています)

人に関心をもっていないわけではない

コミュニケーションが苦手、相手を怒らせてしまうようなことはありますが、決して本人が人に関心を持っていないわけではありません。(診断されていない僕が強くいえませんが)アスペルガーという特性をもっているとはいえ、人間です。うれしい顔や振る舞いをすれば伝わりますし、逆に怒っている相手の感情も伝わります。機械のように、物事を処理しているわけではありません。

作業が得意

よく言われるのが、アスペルガー特性をお持ちの方は、単純作業を好む傾向があります。作業自体を覚えるのはとても、時間がかかるかと思いますが、覚えたら本人の庭みたいなものです。問題が起きた場合も、どの点がダメなのか、把握しやすいといえます。

全体像をイメージすることは、なかなか難しいこともあるかもしれませんが、限られたなかでの全体像をイメージして、それを作業として定着させれば、生産性の高い仕事ができると考えます。どの仕事に適性があるのかは、専門家ではないので断言できませんが、作業に近い、仕事が適しているのかなと思います。この点は、個人のやりがいを感じること、発育環境、など諸々の要因が含まれるので、一概にいえません。それでも、1つの提案という形で答えるなら、作業的職場に適性があるかと思います。

まとめ

人は、表面にださないだけで、何かしらの偏りがあると思っています。

簡単に「ああいう性格だから、自閉症スペクトラムなんだな」と安易に決めつけてはいけないと思っています。自分自身も、そのような傾向はどこかにあるはずだからです。特性が強いか、弱いかに尽きると考えています。

自閉症スペクトラムの特性をもつ方でも、社会に大きく貢献している方はたくさんいます。健常者と異なるからといって、自閉症スペクトラムをなんらかの「症状」ととらえるのではなく、その性格を理解して、あげること。できるならその特性に適した環境を作ってあげられるような、社会が構成されることを心の底から願っています。

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