脳

自分の考え方を知る

「なぜあの人は素早く理解できるのだろう…」と思う方は多いと思います。問題が起きてもさっと解決できる人はみていてとてもカッコいいですよね。無意識のうちに自分と比較してがっかりしてしてしまう方も多いのかな?と思います。ですが、脳の処理速度がたとえ遅くても正しい方法を行えば速くすることは可能です。

今回は、いかにして頭の処理速度を速めるかについてお話します。

まずは処理の仕組みから

脳の処理速度を速めるまえに、外から得た情報を僕たちがどのように取り入れているかについてご説明します。
僕たちは感覚器官を通じて、新しい情報を取り入れています。たとえば、以下の5つです。

  • 視覚
  • 触覚
  • 味覚
  • 聴覚
  • 嗅覚

目で見た情報からその世界観を目の当たりにしたり、味覚を通じて苦い・甘い・しょっぱいなどの食品の味を知ったりできます。同様に、触覚や嗅覚も、熱い冷たいという情報や、香ばしいなどの香りがするなどの情報をキャッチします。基本的に、この段階で脳の処理に差が出ることはありません。

あくまで、基本的にです。というのも、人間は生まれた環境下で学び始めます。そのため正しく情報を処理しているか、そうでないかが、子供の頃から育まれるといっても過言ではなく、間違った受け取り方をし続けていると大人になってから考え方を修正する部分が多くなり使い難い脳になっています。

大人になってからは、考えの癖や知識量によって処理がかわることから、すぐに処理速度を速めるということは難しいのが現実です。ただ、不可能ではありません。少なくとも今よりももっと早く思考することは可能なのです。

僕たちが情報を処理するとき、最初から最後まで情報を取得して次に進む人と、ある程度は自分の考えで補完する人に分けられます。このうち情報を補完して処理している人の場合、間違った受け取り方をしている可能性もあるため、気づいた部分を再度同じ情報を取得することも多いようです。

たとえば学校の試験で、問題文を半分だけ読んだ後、残りは「この問題だろう」と思ってペンを進めた結果、問題文を誤解して読み取っていたという方はいないでしょうか。

少しでも早めに問題を解きたい気持ちは理解できます(僕も同じ気持ちです!)。ですが、曖昧な情報の状態で回答しても正解に結び付けられるでしょうか。たとえ正解したとしても、偶然としか言えなくなります。頭の回転の速い人は、情報を正しく受け取るまでは時間をかけます。そしてその情報を活かすときに素早く脳を使うのです。

わからないことをそのままにしてはいけない

脳を素早く活用するためにも取り入れる情報は、時間をかけてでも必ず理解する意識が重要です。

実にその情報を腹落ちさせ使いこなせるようになって始めて、その情報を活かすことが可能になるのです。そのため、わからないことや「~だろう」といった曖昧なキャッチの仕方をやめてしまうことが先決です。

このほか、人間は機械的に情報を取り入れるだけでなく感情によっても情報にノイズがかかってしまうこともしばしばあります。感情が情報を妨げてしまう前に、取得中の情報を邪魔する感情を抑えつける意味で深呼吸や瞑想法などの実践は効果的です。

言い換えできれば理解できる

「理解できたとは何を目安にすればよいの?」と考える方もいるかもしれません。僕の経験からいうと、何かに置き換えて説明できるようになれば理解できたといっても問題ありません。

(言い方)視点が異なるだけで、最終的に伝えたい部分は同じになりますので、理解できていると言えます。

もし、この情報の意味がわからないという場合は、「たとえば」を使用して一度ほかの視点から説明してみるように試してみましょう。自分の理解度がわかるだけでなく、間違っている点、足りない点などの過不足した情報に気づくことができます。

トップダウン処理とボトムアップ処理

脳の処理は主に2つ、「トップダウン処理」と「ボトムアップ処理」です。トップダウン処理は概念駆動処理とも呼ばれ記憶に依存しやすい処理の仕方です。トップダウン処理を簡単にいうと推論のような思考の流れです。

これに対してボトムアップ処理とは、「データ駆動処理」と呼ばれ、パーツを組み合わせて情報を完成させる考え方です。多くの場合は、ボトムアップ処理をするときに、間違った方向へ解釈が進み、結果として人よりも素早く判断できないという事態になっているのではと思います。

僕たちは、情報取得の際にできるだけ時間をかけて理解するよう心がけが大切だということになります。

——参考書籍&サイト——

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